みなさん、どうもこんにちは。
今回は、超有能プラグイン「patch.aul」の導入方法と、なにが凄いのかを解説していきます。
patch.aul とは
patch.aulは、ePi氏によって開発されたAviUtlのプラグインです。
現在はオープンソース化されており、多数の有志によって開発が進んでいます。
なにができるの?
patch.aulの「aul」という拡張子。
これはAviUtlのプラグインに用いられる、言語プラグインという意味です。
じゃあ、AviUtl言語を変えるプラグインなのでしょうか?
その答えはNO。
実際はもっと複雑で高度なことを行っているので、実際にその一例を見ていきましょう。
その1. バグ修正
patch.aulは、AviUtlに存在する様々なバグを修正してくれます。
これら以外にも多くのバグを修正してくれますが、今回はその一例をご紹介します。
制御文字の不具合
テキストを使用しているときに、制御文字でサイズのみを指定すると、
こんなふうに、フォントがMSゴシックにリセットされてしまいます。また、フォントがずれて描画されたり、不安定な動作になったりすることもあるそうです。
一部のフォントで発生する不具合ですが、patch.aulはこれを修正します。
オブジェクトをインポート・エクスポートした時の不具合
拡張編集0.92では、オブジェクトをインポート・エクスポートしたときに、変化方法の値などが正常に読み込まれない不具合があります。
これは0.93rc1で修正されますが、patch.aulを導入すると、それを0.92でも修正してくれます。
アンドゥ機能の不具合
Ctrl+Zで元に戻す(Undo)、Ctrl+Yでやり直す(Redo)ができます。
しかし、テキストを入力したとき、上のオブジェクトでクリッピングを設定したとき、カメラ制御の設定を変更したときなどに、このUndo・Redoのデータが作成されません。
つまり、UndoやRedoが正常に動作しません。
patch.aulを導入すると、これらのUndo・Redoのデータを適切なタイミングで作成してくれるようになります。
これで、手順を1つ巻き戻したいときに、Ctrl+Zを押して取り消すことができます。
その2. コンソールウィンドウ&例外ダイアログ
AviUtlのスクリプトやプラグインが発するメッセージを、よりわかりやすく表示してくれる機能です。
コンソールウィンドウ
主にスクリプト開発者向けの機能にはなりますが、スクリプトが発するメッセージを表示してくれるのがこのコンソール機能です。
スクリプトが出力するprintやdebug_printといったメッセージ、スクリプト(Lua)が発生させるエラーを表示してくれます。
例外ダイアログ
プラグインやDLLが発生する「例外」を詳しく表示してくれる機能です。
例外とは、プログラムが発生させるエラーのことです。
適切に管理していれば出ることはありませんが、残念ながらAviUtlを使用していれば必ず一度や二度は見かけることでしょう。
プロジェクトを保存するボタンもあるので、AviUtlの動作が不安定になってもとりあえずは安心です。
その3. テーマ変更
タイムライン上のオブジェクトの色などを変更することができます。
大幅に変更できるわけではありませんが、見た目を調整したい人にはおすすめです。
その4. AviUtlの軽量化
patch.aulは、AviUtlの動作を軽量化します。
- タイムラインの描画
- 設定ダイアログの表示
- テキストの表示
- 一部フィルタ効果(放射ブラー・極座標変換・閃光など)
- GPUを使うのでめちゃくちゃ早くなります
bakusoku.aufやeclipse_fastよりも早いみたいなので、これらを削除して、patch.aulに切り替えることをおすすめします。
導入方法
ダウンロード
まずは、patch.aulをダウンロードします。
「Assets」をクリックして、「patch_rXX.zip」をクリックします。
インストール
ダウンロードしたファイルを解凍します。
そして、中にある「patch.aul」のみを、aviutl.exeと同じ場所にある「plugins」フォルダに入れます。
AviUtlを起動
AviUtlを起動します。
「その他」のタブに「patch.aul」の項目が追加されていればOKです。
最後に
patch.aulの詳しい内容は、作者のページをご確認ください!
AviUtlを根本的に改変するため、他のプラグインと競合する可能性があるので、導入にはご注意ください。
軽量化、機能の追加、バグ修正などなど……AviUtlを使っていくには、必須のプラグインといえますので、ぜひ導入してみてください!